9月18日(土)羽後町元西小学校にて法政大学教授 尾木直樹氏による講演が行われました。
「ふるさとの未来をひらくたのしい子育ての魔法」と題して、主に日本のこどもを取り巻く教育などの現状を語ってくれました。
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昨今、高齢者の所在不明問題が相次いでいます。
以前、金さん銀さんが日本中のみんなに親しまれていた時代を覚えているだろうか。
老人を大切にしている国だと思い込んでいたが、今やこの状況。
なぜ1人の人を大事にしないのか?
児童虐待の相談件数も、1900年には1,100件だったのが、2009年には44,000件という数字だそうです。虐待には、身体的・性的・ネグレクト(育児放棄)などがあります。虐待は、親からされたことを自分もしてしまうという人が多いようです。これを虐待連鎖といいます。そして、虐待をした親は「しつけだった」と、みんな同じことを言います。
日本には、虐待の通報義務はあるけれども、それによるペナルティがありません。そのため虐待がエスカレートし、死者が出てしまいます。
日本は「家庭においても子どもを虐待してはいけない」という法律を作るべきです。
アメリカの親 |
日本の親 |
子どもを叩いた後、後悔と反省をする |
叩いた後、75%の親は反省しない。
むしろ愛しているから当たり前のことと思っている。
(子どもを私物化する) |
諸外国では、育児に関してとても進んでおり、育児用品無料配布(高額)、スウェーデンでは80%の男性が育児休暇を取得しているなど、子どもにとって良い環境が整っています。ちなみに、日本の男性の育児休業取得率は1.23%と、とても低いです。この差は少子化につながっており、ヨーロッパ各国は、「少子高齢社会」を脱出していますが、今では日本だけが取り残されています。
(中略)
たくさんのアイディアをくれるのは子どもたちです。
子どもたちからパワーをもらいながら、子どもを大事に見守って、子どもの意見を尊重しましょう。
そして、「地域みんなでこどもを育てる」そういった気持ちを大切に。箱物ではなく心が大事です。